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由規、見せるか東北魂

 交流戦はきょう20日から2カード目に突入する。本拠地・Kスタ宮城で巨人に2連敗を喫した楽天は、セ・リーグ首位のヤクルトを迎え撃つ。

 その初戦でヤクルトの先発マウンドを託されたのが仙台出身の由規投手(21)だ。3月11日の東日本大震災発生後、ずっと気にかけていながら仙台に戻ることができなかった。ヤクルトナインは昨19日、新千歳空港から空路で仙台入り。由規は、久しぶりの故郷の空気に「何となくホッとしている」と話したが、その直後に想像を絶するような現実を突きつけられた。

 空港から宿舎まではバスで仙台東部道路を北上。車窓から見る光景に言葉を失った。徐々にがれきの撤去が進んでいるとはいえ、まだ陸上には漁船が取り残され、田んぼには車が突き刺さったまま。改めて津波被害のすさまじさを目の当たりにした。

 「ちょっと言葉が出てこない。通ったことのある道が変わってしまった。でも、現実は受け止めなきゃいけない」

 そう話した由規の表情は硬い。今回の震災で仙台市内の実家も被害を受け、仙台育英でバッテリーを組んだ1学年上の先輩・斎藤泉さん(享年22)を亡くしている。この日、調整を行ったKスタ宮城は、その斎藤さんとの思い出の地だ。仙台育英2年夏の県大会決勝で東北と激突。由規は延長十五回を投げ抜いて0-0の引き分け、再試合では7安打2失点で完投し、6-2で優勝を決めた。その2試合で捕手を務めたのが、斎藤さんだった。

 斎藤さんの遺体が確認されたのは4月27日の巨人戦(静岡)の登板直前。由規は、兄・史規さん(24)からの電話に呆然と立ち尽くした。この日は降りしきる雨の中、二回以降、毎回ランナーを背負う苦しい投球内容だったが、味方打線の援護もあって、5回4安打1失点と粘って2勝目を挙げた。試合後、由規はウィニングボールをそっと鞄にしまった。

 開幕からの先発ローテーション通りなら、由規は仙台では投げないはずだった。それが、5月10、11日の中日戦(金沢、富山)が雨で流れたため、なかったはずの仙台での凱旋登板が実現した。

 「自分でも何か持っているな、という感じがする。自分の使命だと思って気持ちをつくってきた。勝たなきゃいけない」と由規。今回は亡き先輩の両親を球場に招待した。「とにかく笑顔を取り戻してもらえるように、僕が何とか…」と特別な思いを胸にマウンドに上がる。

 由規はここまでリーグトップタイの4勝(1敗)、防御率はリーグ2位の1.80と好調。一方、楽天の先発はここまで2勝1敗、防御率1.66と同じく好調な田中将大投手(22)だ。交流戦では予告先発はないが、楽天の星野監督は「うちは田中でいく。ファンにも楽しんでもらえるだろう」と明言。ヤクルトの小川監督も「マー君と由規が投げ合うことで、見ている方々が明るい気持ちになる時間を持ってもらえれば」と好敵手の投げ合いに期待を寄せた。

 由規と田中の対決は過去2度ある。初対戦は、2009年5月20日のKスタ宮城で、由規にとってはプロ入り後初の地元登板。7回1失点と好投したが、田中が2安打完封で勝利している。2度目の対戦は昨年6月13日のKスタ宮城で、由規が7回2/3を5安打1失点と好投。田中も7回まで無失点だったが、8回に押し出し四球などで2失点し敗れた。ここまでは1勝1敗と互角だ。

 田中は「ヤクルト打線は好調だが、あまり気にしていない。自分の投球をするだけです。前回は負けてますからね。今度は頑張りますよ」と後輩に譲る気持ちはさらさらない。由規も「先にマウンドを降りないように。とにかく楽しんでもらえればいい。思いをかみしめながら」と重い使命を背負って先発マウンドに臨む。

 ともに震災の痛みを知る由規と田中。勝敗を越えて、ファンの心を揺り動かすような両投手の投げ合いに期待したい。

(成績はいずれも2011年5月19日現在)


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[ 2011/05/20 07:47 ] スポーツ プロ野球 | TB(0) | CM(0)
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プロフィル

I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes...or should I?

Author: 本間 普喜
(ほんま ひろき)

1963年5月7日、横浜生まれ
1987年、産経新聞社入社
職業:ライター
好きな食べ物:極上の本マグロ、アルコール類全般…
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