本間普喜のホンマのところ… TOP > 2011年04月01日                    お気に入りに追加

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クマかマー君か、星野決断の成否…

 楽天の開幕投手が岩隈に正式決定。これまでの実績を評価してのものだが、果たしてこの決断は吉と出るのか…。

 闘将・星野仙一新監督(64)の就任、そして3月11日に起きた東日本大震災で本拠地が被災したことで、一躍、今季のプロ野球の注目を浴びることになった「東北楽天ゴールデンイーグルス」。壊滅的な被害を受けた東北地方にとって、球団名に「東北」を冠する楽天球団は、まさに復興のシンボルとなる存在だ。

 楽天は昨年、62勝79敗3分けで、首位ソフトバンクから15ゲーム差を離されてのリーグ最下位。しかし、ここから巻き返しを図って優勝争いに加わるようになれば、被災した多くの人々にとって、大きな希望の灯となるだろう。その楽天の今季開幕戦、4月12日の対ロッテ戦(QVCマリン)の開幕投手が、プロ11年目の岩隈久志投手(29)に正式決定した。岩隈にとっては2007年から5年連続となる大役だ。

 「順当」と言えばその通り。これまでの実績からしても異論は出ないだろう。しかし、岩隈は昨オフにポスティングシステム(入札制度)でのメジャー移籍を要求し、球団もこれを容認。入札の結果、オークランド・アスレチックスが推定1700万ドル(約14億1000万円)で独占交渉権を獲得したが、昨年12月7日の交渉期限までに契約がまとまらずに決裂。一転して楽天残留が決まった。本来ならば“いないはずの投手”なのだ。

 岩隈の入札金を当てにしていた楽天は、松井稼頭央内野手(35)、岩村明憲内野手(32)を獲得するなど積極的な補強に動いていたが、岩隈の交渉決裂を受けて一転、すでに契約更改を済ませていた生え抜きの渡辺直人内野手(30)を横浜に金銭トレードで放出するという異例の事態となった。

 もちろん、岩隈本人には何の責任もないのだが、チーム内に気まずい空気が漂っていたのも事実。星野監督があえて“いないはずの投手”を開幕投手に指名したのも、この辺の空気を読んでのことかもしれない。チーム内で浮いた存在になりつつあった岩隈にしてみれば、星野監督の配慮を意気に感じたことだろう。岩隈は今年中に海外FA権を取得し、来季メジャー移籍することが既定路線。岩隈が国内ラストイヤーで活躍すれば、楽天の躍進にもつながる。

 ただ、問題は、もう一人の若きエース、田中将大投手(22)の存在だ。田中は2月の久米島キャンプで「岩隈さんから開幕投手の座を奪い、沢村賞を目指します!」とあからさまに宣戦布告。岩隈自身が驚いたのはもちろん、首脳陣も「先輩を前にしてよく言えるなぁ」と驚嘆した。だが、その宣言通り、田中はキャンプ、オープン戦ときっちりと仕上げてきた。3月29日の西武との練習試合(ほっともっとフィールド神戸)では9回5安打無失点の完封、12奪三振という驚異的な投球も披露している。

 一方、岩隈はといえば、昨日、3月31日の西武との練習試合(ほっともっとフィールド神戸)で5回1失点。前回、3月24日のロッテとの練習試合(ほっともっとフィールド神戸)でも5回3失点とピリッとしない内容だった。私情を挟まず冷静に現状を判断すれば、「実績では岩隈だが、実力では田中」ということになるだろう。単純に昨年の成績を比較しても、岩隈は28試合の登板で10勝9敗、防御率2.82。田中は右大胸筋の故障もあって20試合の登板に留まったが、それでもチームトップの11勝6敗、防御率2.50をマークしている。

 だが、星野監督は「甲子園の初戦は、甲子園で生まれ育った田中に投げさせたい」として、田中を開幕4戦目の4月15日、甲子園で楽天が主催するオリックス戦に回した。星野監督は「両方とも開幕や」と岩隈vs田中の対決をドローに持ち込んだ格好だ。ただ、佐藤義則投手コーチ(56)は「クマ(岩隈)には実績がある。田中の調子も素晴らしい。難しい判断だった。それでも、監督が一旦決めたら、選手はそれに従わなければならない。普通はウチが甲子園で主催試合をすることはないわけで、そこで田中が投げるところをお客さんに見に来てほしいという意味合いもある」と苦渋の決断だったことを明かした。

 さらに星野監督は「“開幕”はもう1回ある。そこはローテーションの流れに任せる。ウチには開幕が3回あるんや」と話し、本拠地・仙台での初戦となる4月29日の対オリックス戦の先発にも重きを置いている。週一のローテーション通りに行けば、4月15日の金曜日に先発する田中が2週間後の4月29日のマウンドに立つ計算になるが、雨天中止などでローテーションがずれる可能性もあり、こればっかりは天任せだ。

 ちなみに、4月12日の開幕戦で対戦するロッテは、昨年チーム最多の13勝を挙げたエース・成瀬善久投手(25)をぶつけてくることが濃厚だ。昨年日本一の投手を相手に、岩隈としては何としてでもエースの存在感を見せつけたいところだが、果たしてどうなることか…。

 「開幕戦といっても所詮は144分の1」という見方もある。だが、実力ナンバーワンの田中を押しのけて開幕投手に抜擢された岩隈が初戦からつまずくようなことになれば、チーム全体の士気、楽天のシーズン全般にも影響を及ぼす恐れがある。果たして、星野監督の決断は「吉」と出るのかどうか…。


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[ 2011/04/01 09:53 ] スポーツ プロ野球 | TB(0) | CM(0)
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プロフィル

I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes...or should I?

Author: 本間 普喜
(ほんま ひろき)

1963年5月7日、横浜生まれ
1987年、産経新聞社入社
職業:ライター
好きな食べ物:極上の本マグロ、アルコール類全般…
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