日本シリーズ出場権を懸けたパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージは明日14日に開幕。7年ぶりのリーグ優勝を果たしたソフトバンクが本拠地・福岡ヤフードームで、CSファーストステージを勝ち上がったロッテを迎え撃つ。
短期決戦はどっちに転ぶか分からない怖さがあるが、ソフトバンクナインが「これがあれば大丈夫!」と絶大な信頼を寄せているのが、ベンチに飾られている一着のユニホーム。通常の白地に黄色ではなく、赤いユニホームだ。
きっかけは、「鷹の祭典」と銘打ち、来場者に赤いユニホームを配った7月19~21日の西武との3連戦にさかのぼる。ソフトバンクはここで3連勝。秋山監督は「これで終わるのはもったいない」と話し、営業サイドも7月の再現を狙おうと終盤に向けての企画を練った。
そして、9月18~20日の首位西武との3連戦では、球団が赤いグッズを着けて来場してもらうようにファンに呼び掛け、球場は赤く染まった。選手は通常ユニホームで戦ったが、川崎選手会長は「パンツは赤をはいてこよう」と訴え、ベンチにもこの時初めて赤いユニホームが飾られた。このカードはすべて逆転勝ちで3連勝。これで一気にチームに勢いがつき、残り6試合で3.5ゲーム差をひっくり返す逆転劇に結びつけた。
以来、逆転を呼ぶ「赤」としてすっかりラッキーカラーに定着。ファンからも球団に「赤いグッズの販売は?」との問い合わせが殺到し、CSファイナルステージでは、赤いTシャツや赤いタオルばかりか、「勝たんといかんばい!」と書かれた男性用の赤いパンツなどが発売される。
選手ももちろん、赤パンのほか、赤いリストバンドを着けて試合に臨む予定だ。
単なる験担ぎといえばそれまでだが、ベンチに赤いユニホームが登場して以降、本拠地では無敗。知らず知らずのうちに選手に暗示をかけているのだとすれば、その心理的効果は絶大だ。
果たして、この勢いは日本シリーズまで続くのか。いっそ、チームカラーを「赤」に変えてしまった方が手っ取り早いかも…。
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