本間普喜のホンマのところ… TOP > 2010年10月                    お気に入りに追加

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巨人の沢村“一本釣り”で問われるドラフトの意義

 10月28日に行われたプロ野球のドラフト会議で、巨人は中大・沢村拓一投手(22)の単独指名に成功した。空前の「豊作ドラフト」と言われ、中でも早大・斎藤、大石とともに沢村は「ビッグ3」として競合は必至とみられていた。それが、ふたを開けてみれば、沢村を指名したのは巨人だけ。情報戦の勝利ともいえるが、他球団関係者からは「ドラフト制度を形骸化させる」と懸念の声も上がっている。

 本来、日本学生野球協会が定める規定により、沢村自身が希望球団を口にすることはできない。だが、今月8日、読売新聞系列のスポーツ報知が「関係者の話を総合すると」という書き方で「沢村の巨人に対する思いは強く、ドラフト会議で他の11球団から指名を受けた場合には、メジャー行きや浪人も辞さない決意を示しているという」と報道。他球団の指名を牽制するかのような動きに出た。

 それでもまだ、他球団の中には沢村を強行指名する動きはあったのだが、とどめを刺したのはドラフト直前の26日に出た「米大リーグのヤンキースが沢村の身分照会を行った」という情報だ。これを報じたのは他のスポーツ紙だったが、巨人とヤンキースは業務提携している間柄。これで「巨人でなければメジャーも」という可能性が一気に高まり、他球団は途端に及び腰になった。

 また、中大の高橋善正監督(66)も「嫌なところに当たって『どうですか?』と聞かれたとき、答えに困る。『なんで指名したんだよ』と言いたくなる」として、巨人以外からの指名を受けた際はドラフト当日の会見を拒否する姿勢を打ち出し、周囲を慌てさせた。この高橋監督も巨人OBで、「行きたいチームがあるのに、そう言えないのはおかしい」というのが持論だ。

 「他球団に度胸がない」という見方もできるが、こうも外堀を固められてはなかなか強行指名に踏み切るのは難しい。何より、巨人には2度も入団拒否して“巨人愛”を貫いた長野久義外野手の前例がある。今年のドラフトは沢村以外の逸材も豊富なことから、他球団としては、強行指名して入団拒否されるリスクよりも、現実的な選択を取った格好だ。

 だが、他球団のプロ野球ファンからは「出来レースじゃないか」との批判が噴出。プロ野球関係者の間からも「メディアを使って希望球団を明かして、入団拒否をちらつかせるやり方は、実質的に逆指名と同じ。入札抽選制度の意味がない」と問題視する声が上がっている。

 まんまと情報戦を制した巨人、意中の球団に引き当てられた沢村ともに大喜びのドラフトとなったが、今後はそのやり方をめぐって、新たな議論を呼ぶことにもなりそうだ。(本間普喜)



 追記:この記事を掲載直後、早速、東京読売巨人軍より抗議を受けました。巨人というのは、自分の球団に対するネガティブな記事にはとても敏感に反応する球団です。昔はそうではありませんでした。いわゆる“アンチ”な記事に対しても受け流す余裕がありました。いつの頃からでしょうかねぇ。三山秀昭球団代表(2003年~2004年)の頃からだと思います。清武英利球団代表(2004年~)になってから、その傾向が顕著となりました。清武代表が就任した際、担当記者を前に語った第一声は「インテンショナルな(意図的な、恣意的な)記事に対しては断固たる処置を取る」というものでした。

 当時、多くの記者がこの発言に「?」マークを浮かべました。なぜなら、スポーツマスコミの報道は、多少なりとも何らかの「インテント(意図、意思)」を含んでいるからです。「巨人が勝ちました」「巨人が負けました」といった表面的な情報だけではプロ野球の記事は成り立ちません。負けたのなら、なぜ負けたのかを掘り下げることになります。それが、時には采配への批判や編成への批判になることもあるでしょう。「だから、巨人はダメなんだ」と。それを「インテンショナル」ととらえられては、何も書けなくなってしまいます。

 ところが、清武代表は、宣言通りにこの“報道管制”をやってのけました。球団の意にそぐわない記事が出るたびに、その記者を呼び出し、取材禁止、出入り禁止の措置を取ったのです。これまで、出入り禁止を食らった社は数知れません。もちろん、あからさまな誹謗中傷ならまだわかりますが、ほんの些細な表現でも「悪意が感じられる」として出入り禁止処分です。極端な話、トレードをスクープしただけで出入り禁止にされたスポーツ紙までありました。じゃあ、何を書けばいいの? われわれは、ただひたすら、「巨人軍万歳」を連呼していればいいのですか? これは、あくまでも私、本間個人の意見ですが、はっきり言って、言論封殺です。憲法に保障されている表現の自由を侵害する行為と言ってもいい。中国共産党や北朝鮮がやっていることと何ら変わりはありません。

 さて、産経新聞運動部にも当然、巨人担当記者がいます。この記事について巨人からクレームが来るのは想定内でしたので、担当記者に迷惑がかからないように、あえて署名を入れました。そして、案の定、クレーム…。ですが、「この記事の事実関係にどこか間違いがありますか?」と問うと、相手は黙ってしまいました。「事実関係に誤りがない以上、謝罪も訂正も記事の削除も受け入れられない」と突っぱねました。この記事に関しては、謝罪も訂正も記事の削除も行っていません。現在、MSN産経ニュースでこの記事は消えていますが、これはサーバの容量の問題であって、巨人軍の意向を受けて削除したものではありません。

 というわけで、このブログに再録した次第です。余談ですが、この記事について、うちの担当記者が他紙の記者から「良くぞ書いてくれた」と言われたそうです。書きたいことも書けないなんて、やっぱり、ちょっとおかしいんじゃないかなぁ? 清武代表は2011年6月7日付でゼネラルマネジャー(GM)を兼務することになりました。GMとは球団の運営、編成などに置いて、全責任を負う立場です。これから巨人がどんな道に進んで行くのか、見守っていきたいと思っております。


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[ 2010/10/29 10:15 ] スポーツ プロ野球 | TB(0) | CM(0)
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プロフィル

I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes...or should I?

Author: 本間 普喜
(ほんま ひろき)

1963年5月7日、横浜生まれ
1987年、産経新聞社入社
職業:ライター
好きな食べ物:極上の本マグロ、アルコール類全般…
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